人は他人の痛みがわかる脳には、近しい人に共感する傾向があることが、米バージニア大学心理学教授のJames Coan氏らの研究でわかり、論文が「Social Cognitive and Affective Neuroscience」8月号に掲載された。共感は他人の感情を理解する能力。同氏によれば、親しくなると他者が自己の一部になるという。 Coan氏らは、若年成人22人を対象に、機能MRIを用いて、被験者、友人または見知らぬ他人が軽い電気ショックを受けるという脅威に曝されているときの脳活動をモニターした。その結果、被験者が脅威に曝されている場合と、友人が脅威に曝されている場合は、脳の同じ領域が活性化したが、見知らぬ人ではこの領域の活動はほとんどみられなかった。 Coan氏は、「この結果は、自己を他人に合わせるという脳の驚くべき能力を示しており、比喩などでなく、近しい人の身になれることを示している。人は自分が支持できる友人や味方を持ち、自分と同じだと考える必要があるために、この反応が生じる可能性が高く、親しい人は自己の一部になる」という。 Coan氏はさらに、「自分たちに対する脅威は、自分たちが頼りにする人に対する脅威。友情を育めば本質的に信頼できる人は『自分たち』になる。これは生き延びる能力の1つだ」と述べている。(HealthDay News 8月28日) http://consumer.healthday.com/mental-health-information-25/behavior-health-news-56/humans-hardwired-to-feel-others-pain-study-finds-679516.html Copyright © 2013 HealthDay. All rights reserved. ジャンル別一覧
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